「必ず魚が釣れるルアー」。そんな都合の良いルアーはあるわけない、あるわけないと思っていてもラパラのCD9を見ると「いれば必ず食ってくる…」と思ってしまう。
そんな抜群の食わせ能力を誇るラパラのCD9について、今更ながらインプレしてみたいと思います!
ラパラのCD9ってどんなルアー?
北欧フィンランドのラウリ・ラパラにより生み出されたシンキングミノー。
ボディ素材には木製のバルサ材が採用されています。
CDとは「カウントダウン」の略。ルアーを沈めて魚のレンジを探すことを「カウントダウン」と言いますが、ラパラのCDシリーズがその語源なのかも。
CDシリーズはCD1からCD11まで2cm刻みでサイズ展開されており、CD9のスペックは「9cm,12g」。
シーバスゲームで最もポピュラーなサイズ感です。
CD7やCD5ももちろん釣れますが、その話はまたいずれ…。
今回は、CD9を中心としたインプレです。
ラパラCD9の使用感
ラパラのCD9の使用感をざっとまとめると、こんな感じ!
対象魚:シーバスを中心に
飛距離:そこまで飛ばない。
食わせ能力:抜群。恐ろしいほど。
アクション:キビキビと安定したウォブリング。
フィールド:小規模〜中規模なエリア
特性:ピンスポット攻略型切り札。根掛かりに注意!
カラー:レッドヘッドが人気だが、他のカラーでも◎
注意点:純正フックは即交換がオススメ
対象魚:シーバス
CD9はシーバスゲームで安定した実績を長年誇り続けているルアーです。
元々はブラックバス用ルアーとして登場しましたが、ソルトルアー黎明期から多くのシーバスアングラーから支持され続けています。
正直、フィッシュイーターの目の前を通すことができれば高確率でバイトを得られると思いますが、飛距離が出ないので青物やヒラメなどで活躍!という感じではないですね。(だけど、正直釣れるとは思う)
飛距離:イマイチだけど気にするな!
固定重心の木材ルアーということで、「移動重心システム」が搭載された今ドキのルアーと比べると飛距離は見劣りします。
リップが大きいため、横風や向かい風のフィールドでは投げにくさもあります。
が、そんなことはどうでもいい!
飛ばないなら飛ばないなりに、近くの魚を狙い撃てばいいわけです。護岸側や足元のカケアガリ、地形変化に付いた魚をサクサクキャッチしていきましょう。
風が強い日は、追い風になるようにキャストすれば気になりません(←)
広範囲のエリアを絨毯爆撃的に投げまくる釣りは鉄板バイブに任せればいいし、大河川の遠い橋桁を狙うのは別の大型ルアーに任せればいい。
「あそこにいそうだ」という中距離〜近距離ポイントを狙い撃ちするためのルアーです。
正直、ルアーが届けさえば良いので、過去には夕マヅメの外洋テトラで目の前で発生した80cmアップを釣ったこともあります。
食わせ能力:恐ろしい子…!
キビキビとしたウォブリングによる食わせ能力は抜群で、丸呑みされることもしばしば。
シーバスはCD9のアクションを餌だと信じて疑わないようです。
あらゆるルアーを投げきっても反応がなかった時、最後の一投としてCD9を投げるとなぜかあっさりキャッチできることも。神様、仏様、ラパラ様と言われる由縁です。
アクション:キビキビとしたウォブリング
アクションはウォブリング。どう扱ってもウォブリング。誰が投げてもウォブリング。
この「誰が投げても」というのがミソで、スローリトリーブでもしっかりウォブルし、高速リトリーブでも破綻せずにウォブリングで泳ぎ切ります。
リトリーブのスピードバンド(速度帯)が非常に広く、どんな巻き方をしても食わせるアクションが発生します。
近年増えてきた「流れのヨレに入るとバランスを崩し…」とか、「可変型アクションはスレたシーバスに…」とか、そういうチョコざいなことは一切ありません。
どう使っても、食わせるウォブリングアクションが発生する。
その意味で、非常にオートマチックなルアーと言えるでしょう。
あんまり釣れるので、正直操る楽しみというより釣る楽しみに特化しすぎているような、そんなルアー。まあ、「漁具用擬似餌」の名に恥じない一品です。
ポイントからシーバスを抜き切ったかな?というタイミングでも追加点が出ることがあるので、スイーパーとしても優秀。
フィールド:中規模〜小規模エリア
飛距離は出ないけど魚の目の前を通せば何かしら口を使わせるタイプのルアーなので、得意なフィールドはやっぱり中規模〜小規模なエリア。
カケアガリなどの地形変化や、テトラや杭などのストラクチャー、護岸側などに潜むシーバスを引っこ抜くのが得意です。ある程度魚が定位しているイメージに投げ込みたいですね。
一方で、広大なサーフや河口など、開けたエリアでは飛距離が出ないので向いてないかも。そういうトコでは他のバイブとか投げてください。
と言いつつ、魚を寄せる能力も非常に高いので、地形変化のないフラットなエリアにキャストしてもどこからかシーバスが猛追随してきて足元で反転バイト!なんて感じの長距離全力ダッシュしてくるシーバスをキャッチすることもしばしば。
特性:ピンスポット攻略型切り札
ということで、特性を一言で表すと「ピンスポット攻略型切り札」。
「あそこ怪しい」「ある程度ルアーを通しても反応なし」「CD9ではどうか…?」→ガツン!
潜航レンジとしては90cm〜200cmくらいのイメージ。あまりにシャローだと根掛かりが続発するので、水深には注意しましょう。
フックは交換必須
ラパラの純正フックは錆びやすく鈍りやすいので、早めのフック交換がオススメ。
といっても、個人的には2〜3回の釣行くらいは純正フックを使っています。それでも全然問題なし。フック代も馬鹿にならないしね。
交換するときは、#4サイズのフックに交換しています。
丸呑みされることも多々あるので、バーブレスフックもオススメです。
カラー:レッドヘッド(RH)が人気だが、他のカラーも◎
カラーはレッドヘッド(RH)がカルト的な人気を誇っていますが、別になんだってOK。
ナチュラルカラーも充分釣れますし、なんなら無塗装の木材の状態でも釣れるとか。
まあ、自分が最後まで集中してキャストできるカラーが重要、というのは他のルアーと同様なんでしょうね。
中古がよく出回っているが、注意も必要
長く販売されている名作なので、中古品が多く出回っているのも魅力。
ただ、中古品は何気にキズモノが多いので注意が必要です。
リップにヒビが入っていたり、掛けたリップが接着剤で補強されていたり、ノーズの木材にヒビが入っていたりとキズのパターンは様々。
リップやノーズに欠損があると、きちんとしたウォブリングアクションが再現されないので注意しましょう。
小売店で現物をチェックできるなら中古もオススメですが、ネットで取り寄せる場合は新品を買えば間違いありません。
僕も結構メルカリで痛いの掴まされたことがありました…。まあ、自己責任なんだけどさ…。
以上、「シーバス必釣ルアー、ラパラCD9インプレ!時代を超えて世紀末的に釣れる!」でした!