アジングするうえで近年注目されているのが、プランクトンパターン。
アミパターンよりも広義で、アミを含めたプランクトンを捕食するアジを攻略するにはどうすればよいか?が考え抜かれた釣法です。
提唱しているアジングルアーメーカー34からは、沈みにくいジグヘッドやワームが開発・リリースされている昨今ですが、肝心のアングラーはアジのエサとなるプランクトンのことをどれだけ知っているだろうか?
ちょっと突っ込んだ中級者以上なら、ジが好んで捕食するプランクトンの名前を目にしたことがあるかもしれません。
カイアシ類。ヤムシ類。
自分もベイトを気にするようになってからはよく目にするようになったものの(釣り場で耳にしたことはまだ一度もありません笑)、どのような生態なのか?
プランクトンの行動パターンからアジの回遊パターンは読み解けないか?
岩国市立ミクロ生物館監修の「日本の海産プランクトン図鑑」には、海に棲む様々なプランクトンが載っています。
その中から、何か釣りのヒントになることはないか探してみました。
カイアシ類は「海の米」
カイアシ類は2,000種類以上存在し、動物性プランクトンを捕食する魚たちの重要なエサです。
ヒゲミジンコ、ケンミジンコ、ソコミジンコなど様々な呼称のプランクトンの総称がカイアシ類と呼ばれています。
ジャクソンのワーム「カイアシ」は、ミナミヒゲミジンコを模しているのでしょう。
ミナミヒゲミジンコは体長2〜3.5mmと大型で数も多いため、「海の米」とも呼ばれています。
余談ですが、ワーム「カイアシ」は1インチ(2.54cm)なので、サイズは全然違いますね。
ヤムシ類はカイアシ類が大好き
カイアシに次いでアジ(もちろんメバルも)が好むとされるのが、ヤムシ類。
形状が矢のように細長いため、ヤムシです(安直)。
比較的大型になり、数ミリから数十ミリにまで成長します。
カイアシ同様、ジャクソンからワーム「ヤムシ」がリリースされていますが、こちらは1.2インチ。
約3cm(30mm)のサイズ感なので、意外と!?マッチザベイトしちゃうのかもしれませんね。
ヤムシは肉食性が強く、カイアシ類を好んで丸呑みします。
ときには、稚魚なんかも食べちゃうことも。
食物連鎖的には、「ヤムシを探したければ、まずカイアシを探せ」ということになりますね。
動物性プランクトンの習性から読み解くアジングの回遊傾向
この「日本の海産プランクトン図鑑
特に面白かったのが、動物性プランクトンによる「日周鉛直移動」。
釣りをするうえではずせない概念、食物連鎖。
プランクトンの世界にももちろん食物連鎖はあり、「日周鉛直移動」を意識すれば、動物性プランクトンがいつどこに集まるか?が予想できます。
「プランクトンパターン」という単語を聞いた時、「イワシみたいにナブラやトリヤマが出るわけじゃあるまいし、眉唾ものの考え方だな・・・」と思いましたが、この考え方を知ってからはだいたい目星がつくようになりました。
プランクトンにも行動様式はあり、それにそってプランクトンイーター(アジなど)は回遊してくるわけです。
「日周鉛直移動」という考え方。厳冬期のアジングなど、メリハリをつけてサッと釣果をあげたいときに意識しておくと、ボウズ逃れも多くなりそうです。
日本の海産プランクトン図鑑、マニアックだけどくすぐられる知的好奇心
本書ではプランクトンだけでなく、様々な生き物の幼生やクラゲの生態にも触れられています。
ゴカイの幼生の生息水質などから、「あ、淡路島にはバチパターンってやっぱりないんだな」と思ったりしました。
また、クラゲがいると魚は釣れやすい?釣りにくい?という観点からも読み込んでみると面白そうです(まとまったら記事にしてアップしてみたいと思います)。
この本は全く初心者向けではありませんが、本当に「趣味」で釣りをする人は一読の価値ありです。
以上、「アジンガーなら知ってて当然?アジが好きなプランクトンは…」でした!
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