「淡路島にバチ抜けはない」と言われて久しいですが、これは半分アタリで半分ハズレ。
いわゆるシーバスのストロングパターンである「ヤマトカワゴカイのバチ抜け(都市型バチ抜け)」はないんですが、一方で「クルクルバチと呼ばれる小型バチのバチ抜け(地方型バチ抜け)」はあるんですね。
で、このクルクルバチ(トリッキーバチ)と呼ばれる小型バチですが、シーバスはルアーサイズを合わせにくいのでなかなか狙いにくい。
一方で、食い気ムンムンの良型メバルの群れがこの小型バチに付くことがあり、それがまた美味しいパターン。
1時間ほどで20cmアップを連発したり、
タイミングによっては泣き尺サイズが飛び出したり。
いわゆるアミやプランクトンのような小型メバルの離乳食ではなく、ラーメン屋巡りにハマる大学生のようなある程度成長したサイズのメバルがバチを積極的に捕食しに接岸するタイミングがあります。
釣行を重ね、この「メバルの小型バチパターン」である程度良い思いをしたのでデータベース的にまとめておきます。
メバルのクルクルバチパターンを考える
良型メバルが捕食モードになり、クルクルバチ(小型バチ)を意識してシャローに接岸するタイミング。
そのタイミングで然るべきルアーを然るべき要領で操作することが、メバルのクルクルバチパターンを制するミソです。
時期
時期としては、初夏の頃。
いつ頃スタートするかははっきりしませんが、5月下旬(水温18度/月齢24.2)のタイミングではモリモリ大量に抜けていました。
写真は2匹のメバルの胃の中かから採取したクルクルバチ。
6月上旬(水温19.2度/月齢1.7)でもまだ抜けていました。
こちらも2匹のメバルの胃の中から採取したバチですが、5月よりも数が減っている印象です。
6月下旬(水温20度/月齢16.7)でもまだ抜けていました。
こちらは1匹のメバルから採取したバチ。
5月よりも、捕食数は減っていました。
このことから「5月はよく抜ける」「6月はシーズン終わり」と捉えるのは早計。
釣行タイミングにより、「これからバチを食うメバル」を釣ったタイミングなのか「バチをある程度食ったメバル」を釣ったタイミングなのかが変わってくる可能性が高いからです。
通説では7月までバチは抜けるようなので、引き続き検証してみたいと思います。
バチの種類については詳しい図鑑が欲しい・・・。サミドリサシバゴカイとオイワケゴカイあたりが怪しい。
タイミング
タイミングとしては、満潮の潮止まり前後がフィーバータイム。
シーバス界では小型のクルクルバチは満潮前に抜けることが定説ですが、この微妙なタイミングは要検証です。
上げ止まりが良いのか?下げ始めが良いのか?についてはさらなる実釣で検証したいところですが、とにかく満潮潮止まりがグッド。
満潮タイミングは夜間であればよく、ヤマトカワゴカイのような大型バチ抜けでよく話される夕マヅメと満潮が重なるタイミングに限りません。
変な話、0:00や明け方3:00であっても満潮が重なればクルクルバチが抜ける可能性は高くなります。
潮位は極力高いタイミングが良いようなので、小潮周りよりも大潮周りに実績があります。
大潮周りといっても満月(月齢15前後)周りはメバルが月明かりを警戒して浮きにくいため、新月周り(月齢0前後)が特に良いタイミングといえるでしょう。
エリア
エリアとしては、運河や小規模河川の河口が最適。
小型バチ自体の生息エリアは転石下や牡蠣殻など、塩分濃度が濃いエリアが中心。
大規模河川の中流域や河口域ではなく、どちらかというと潮の干満の影響を大きく受ける小規模河川河口や運河が生息数が多いようです。
ポイント
ポイントは、非常にシーバスライク。
カケアガリや潮のヨレなど、流されてくる小型バチを効率よく捕食できるエリアにメバルの群れが溜まることが多いです。
小型バチ自体の遊泳力自体はそれほど強くないため、大きな流れがあればちょこまかと動きつつも流されていくイメージです。
おすすめルアー
使用ルアーを選定するにあたり、大切なことは「サイズ」と「レンジ」と「アクション」。
クルクルバチのサイズは2mmから5mm程度と非常に小さいため、ルアーサイズもそれに合わせて40mm-50mm程度のプラグで攻めると釣りやすいです。
レンジも表層まで浮いてくるため、また表層のベイトほど捕食しやすいため、表層(目安として水面下30cm程度まで)をトレースできるルアーであればなお良しです。
アクションはロール主体が良いでしょう。あまりブリンブリンなウォブリング系ルアーは、警戒されて口を使ってくれにくいです。
具体的に、サーチ用ルアーとして手堅いのが「シャローマジック」。
サイズはノーマルの40mmか、サイズアップさせた50mmがグッドです。
カラーは淡路島ではクリア系に反応が良いですが、地域差もあると思います。
ソリッド系とクリア系を所持しておけば、あらゆるシチュエーションに対応できるはずです。
食い気のある個体がいれば必ず反応が得られるので、サーチベイトとしてオススメ。
リップがあるので、流れの強弱も把握しやすいです。
どれか一個、というならシラウオカラーがオススメです。
シャローマジックにアタリは出るけど、ショートすぎて乗らない・・・というときはフォローベイトとして「澪示威SOLID50S」。
反則的というか、これまで反応しなかったメバルまで思わず口を使わせてしまうフルソリッドボディの妙。
個人的超絶救世主カラーは「あみチラシ」です。
正直、これ1本あればクルクルバチパターンは完全攻略できる気もしますが、リップレスなので潮の強弱はシャローマジックと比べればやや感じにくいかな、という印象。
初場所での登用よりも、「いるけど乗らない!」というシーンで投入すると釣果い繋がりやすいです。
攻め方
シャローマジックも澪示威SOLIDも、攻め方は同じ。
攻め方は「早まき」「デッドスロー」「ストップ&ゴー」「ドリフト」がオーソドックスです。要は、リールを巻く速度を変えればガンガン当たることがあるよ、ということ。
このとき、キャスト位置は必ず潮や川の流れの上流にルアーを落とすイメージで。
「早まき」は着水後、1秒に1回転の速度で回転させるイメージ。
小型バチが生殖群泳でワラワラ泳いでいる時や、流れを気にせずにバチが泳ぎやすい潮止まりに爆ったりします。
「デッドスロー」はこの釣りの基本。着水後、1秒に1/4回転程度巻くとグ〜〜〜ンと竿際を持っていかれます。
「早まき」に反応しないときは、一番「デッドスロー」でバイトが集中することが多いです。
「デッドスロー」の巻き速度で反応しないときは、途中で巻くのをやめては巻いてを繰り返す「ストップ&ゴー」、もはや巻かずに潮や川の流れに漂わせる「ドリフト」で深いバイトを得られます。
尺に近いメバルほど「ドリフト」に反応しやすいのは、大型シーバスと一緒かもしれません。
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メバルのクルクルバチパターン攻略。
いつ、どこで、なにで、どう攻める?かについて書いてみましたが、また気づいたことがあれば追記していきたいと思います。
それでは、思考と錯誤の末に良いフィッシング・ライフを!
以上、「良型連発のチャンス!メバルのクルクルバチパターンを考える」でした!