新企画「マイ・フェア・ルアー」の第1弾!
今回のゲストは老舗ブログ「淡路島スズキFISHING雑想ブログ」の壱号さんです!
不肖ながら、この度紹介させていただくのは、世界中で最も多く、そして長く愛用されているラパラのルアーです。
ルアーフィッシングを昔から楽しんでいるアングラーさんにとっては、すでに説明不要の名品ですが、ここ数年の間に入門されたアングラーさんにとっては、使ったことはおろか見たこともないという人もいらっしゃるでしょう。
ラパラは北欧フィンランドのメーカーです。創業者のラウリ=ラパラが第二次世界大戦中に従軍していた時、隊の食糧確保のために制作した木製の魚型擬餌針にルーツを発します。当時、軍隊では爆薬で魚を捕るという野蛮な方法が用いられていたようですが、それよりも効率的に確保できた(釣れた)のだそうです。戦後、本格的にルアー作りを始め、その圧倒的な性能から世界中に知れ渡るほどのメーカーに成長しました。
世界中のあらゆる肉食性の魚が対象魚と言っても過言ではないラパラなので、ルアーのタイプやサイズも様々に存在します。クラシックラパラと呼ばれる、創業者自らが手掛けたラパラルアーの最大の特徴は、天然素材製であるということです。主にバルサ材を使用することで、他のルアーにはないクイックな応答性を備えています。また、マグナムシリーズは、大型の対象魚を想定してアフリカ産のハードウッド材を使用しているという拘りぶりです。
天然素材を使用するということは、どうしても品質にばらつきが出る恐れがありますが、ラパラルアーは、考え抜かれたシンプルかつ合理的な製造過程で、世界中どこで買っても同じ性能を発揮することができます。これは、実際に数機種手にしてもらうと理解できるかもしれません。
私は、スズキ釣りがメインのローカルアングラーなので、今回は私がラパラルアーで最も多用するCD11を紹介していきます。
CD11 / ラパラ
CD11です。CDはカウントダウンの略称です。
メバルなどの小物用のCD1から、シーバスにマッチしたCD11まで2cm刻みでサイズが揃っていますが、私が淡路島のシーバスに使うのは、もっぱら最大サイズのCD11です。
CD11の対象魚
CD11が活躍する時期
私はオールシーズン使うので、
それとも他のルアーで攻め切った後の「抑え」としての起用が多いですか?
CD11がハマるシチュエーション
基本的に、シチュエーションも選びません。
ただし、遠浅の海岸の50m以上沖のスポット、といったピンの条件は飛距離的に難しいですが。
私が使うのは日中、マズメは波止の際や潮流の変化のある場所。テトラ際に発生したサラシの下。流れのある河川では、水中のシモリの裏を掠るようにダウンクロスで狙います。
CD11の操作のコツ
着水と同時に震えながら沈下するので、魚に違和感を与えません。
使い方は何といってもテクトロが最強。
ラパラは1個1個出荷
ただし、
また、リップが差込み取り付けなので、
20年ほど前、並行輸入品(正規輸入品に比べて安価)
今はフックも各社いろいろあって、
現在の純正フックですが、個人的にはあまり良いものではないと感じます。錆びることより、
近年リリースされたCD9、CD7のアバ
CD11のお気に入りのカラー
CD11について語りたいこと
使えば使うほど、その性能と対応力の深さに絶対の信頼を置けるルアーです。
以前は、どこの釣具屋でも普通に取り扱っていましたが、近年は店頭で見かけることもあまりなくなりました。淡路島の釣り具店でも、今後まず仕入れることはない、と言われました。理由は簡単、売れないからです。店頭では、人気プロアングラーが監修したとされる飛距離抜群、使用場面限定的なルアーばかり並んでいます。海のルアー釣りをするお客さんの多くは、その時釣れているルアー、カラーまで指定して買いに来るそうです。つまりは、釣れた情報からそのヒットルアーを求める傾向にあるということなんです。そして、そういったルアーは、流行が過ぎればほとんど忘れ去られます。
ラパラを使う人なんて、今の淡路島ではほとんどいないでしょうし、人気ルアーの見た目のリアルさ、美しさから比べると、ラパラのシンプルさは支持されないのも仕方ないことかもしれません。しかし、漁具として古くから発展し、半世紀以上大きなモデルチェンジもなく存在するラパラの実力は、釣りが下手くそなのが悩みの私でも間違いなく本物であると断言できます。
「隠れたルアーに光を」をテーマに、1人の釣り人であるあなたのお気に入りルアーを紹介いただく「マイ・フェア・ルアー」のコーナー。
第一弾は、世界のラパラから。名作カウントダウンシリーズ、特にCD11についてお話いただきました。
ご協力いただいた壱号さん、ありがとうございました!
以上、「ラパラ「CD11」/マイ・フェア・ルアー#1」でした!