2016年12月追記:「熱塩フロント」を読み解いて真冬にアオリイカを激釣しました。
これから秋の新子シーズンを迎えるアオリイカ!
そんなアオリイカの生態が、徳島県水産技術センターや広島大学大学院准教授の共著によってまとめられています。
水産技術センターや大学院の人が書く釣りの本って、専門用語ばっかりでわかりにくいんじゃないかな?
そもそもアオリイカ釣りに役に立つのか?
と半信半疑でAmazonでポチッてみましたが、全然そんなことはありませんでした。
めちゃくちゃ良かったです。
釣り人目線も交えられながら、一冊の書籍にまとめられています。
そのタイトルは「アオリイカの秘密にせまるー研究期間25年、観察した数3万杯」。
エギンガーとして軽い気持ちで買ってみましたが、もう目から鱗がぽろぽろならぬ目から墨がドクドクです!
研究書物ですが、固くなくスイスイ2日くらいで読めちゃいました。
分量にして、200ページくらいです。
めちゃくちゃ勉強になって面白かったので、ちょっと熱めにご紹介しちゃいます!
「アオリイカの秘密にせまるー研究期間25年、観察した数3万杯ー」ってどんな本?
ひとことでいうと、「アオリイカに関する知識の集大成」です。
釣り人としての立場で読んでももちろん面白いですが、アオリイカの好漁不漁の目安を天気傾向から判断するといった漁師目線や、アオリイカの部位ごとの料理方法や鮮度を美味しく保つ温度に関する考察など料理人目線で読んでも大変ためになります。
目から鱗墨です。
読み終えた後、今後読み返したい箇所の折り目(ドッグイヤー)が数え切れないほどつきました。
今回は、個人的に目から鱗墨だった「今後読み返したい箇所の折り目(ドッグイヤー)」をいくつか挙げていきます!
抜粋1.アオリイカの種類とその性格について
日本近海に生息するアオリイカは、シロイカ、アカイカ、クアイカの3種類にタイプ分けできるってことを、この本で初めて知りました。
アカイカって確かにエギメーカー「ヤマシタ」のブログでなんとなく目にしたことはあったけれど・・・。
「アオリイカ」と一言でいっても、大型化するアカイカや小型のクアイカなど、地域によってこんなに差が出るんだな〜というのが正直な印象でした。
いつか、九州や沖縄でアカイカやクアイカを釣ってみたいですね〜。
抜粋2.アオリイカの産卵行動について
6ヶ月という長い産卵期についてや、良い産卵場であるための4条件が記述されています。
水深、海藻、地底、河川など、様々な情報を組み合わせることによって、今まで知られていなかった親アオリイカのデートスポットが見つけられるかもしれませんね。
抜粋3.アオリイカの回遊パターンについて
アオリイカの回遊には4パターンあるという内容ですが、標識(タグ付け)放流実験の結果はめちゃくちゃ興味深いです。
秋イカの終盤シーズンは、この本を片手にうまく回遊の群れに当たれるよう「熱塩フロント」を読み解いて、アオリイカの回遊海域でエギングできるようにチャレンジしてみたいと思います。
にしても、太平洋側と日本海側で回遊規模が異なるってのもかなり新鮮な情報でした。
アオリイカって2週間で160kmも移動するんですね・・・。
2016年12月追記:「熱塩フロント」を読み解いて真冬にアオリイカを激釣しました。
2016年12月、エギングシーズンも終わりを迎えた・・・と思わせき、「熱塩フロント」に沿ったアオリイカ回遊を狙って激釣しました。
キロは出なかったものの、短時間でポンポンとあっという間に5杯。
その当時の記事は下記からどうぞ。
抜粋3.アオリイカの五感について
アオリイカの視覚、聴覚、嗅覚、味覚に関する情報もかなり興味深かったです。
魚と比べて目がいい、というのはもはや事実のようですが、視力まで測定されているのは新鮮でした。
聴力についても色々データが挙げられていますが、この本を読む限りラトル入りのエギは諸刃の剣のような気もしますね・・・。
抜粋4.アオリイカがいちばん好きなエサについて
アオリイカの摂餌行動についても詳しく述べられています。
自分の胴長に対して、どれくらいのサイズのベイトであれば捕食するのか、またどのようにベイトを捕食するのか(頭だけ残す、尻尾だけ残す、筋肉質だけ食べるなど)も面白かったです。
エギのかじられる位置がいつも同じなのも納得です。
何より、アオリイカに様々なエサを与え、何を一番好むかという研究結果は衝撃的でした。
ヤエン釣りや泳がせ釣りの鉄板エサはアジですが、あれは釣り人の都合であってアジはあんまり好きじゃなかったんですね・・・。
ハゼやドンコをイミテートしたエギがあれば、めちゃくちゃ釣れるのでは!?と思いました。
エギのアクションについても、ベイトのイメージ次第で一工夫できそうですね。
抜粋6.アオリイカの漁法およびエギの考察について
本書の内容はアオリイカ「釣り」にとどまりません。
アオリイカ漁の方法や好漁条件についても詳しく述べられています。
満月、新月、半月で、ここまで漁に差が出るというのも意外でした。
フィッシュイーターは新月に捕食するイメージもあったんですけどね。
秋イカの好漁不漁の占い方が、米の豊作不作予想と連動しているというのも面白かったです。
生育に必要な条件が似ているんですね。
また、漁師さん142名にインタビューされている「アオリイカがよく釣れる条件」もめちゃくちゃ読み応えあります。
愚者は経験に学び、賢者は歴史(他者の経験)に学ぶ
今回、「また読みたい箇所の折り目(ドッグイヤー)」の箇所を中心に簡単にご紹介しましたが、全然書ききれません・・・!
ネットで色々と調べることはできますが、「価値のある情報は、有料なんだな〜」と久しぶりに思いました。
自分の釣り経験から考えることももちろん大事ですが、どうしても個人の経験値には限界があります。
一方で、本を通して歴史(他者の釣り・漁の経験データベース)を学べるってのはめちゃくちゃありがたいですね。
しかも事実が淡々と並べられているだけ、ボリュームだけのデータベースではありません。
アオリイカ釣りに理解のある著者によって、結論が端的にまとめられているってのも嬉しいです。読みやすくて。
以上、「【エギンガー必読の「アオリイカの秘密にせまる」が名著すぎる」でした!
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