エギングを初めて2年。
これまではシーバスロッドを流用してきましたが、専用ロッドで釣ってみたいな〜。
ということで、中級者向けのエギングロッドをガッツリ比較検討したのでまとめてみます。
エギングは専用タックルじゃなくても十分。だけど・・・
これまではエギングにシーバスロッドを流用してきました。
実際、シーバスロッドでも十分に釣れます。
が、どうしても「釣った」ではなく「釣れた」感覚が強いんですよね。
ボトムに放置して抱かせたり、フリーフォールで抱かせたり。
テンションフォールでイカからのアタリも感知できますが、この場合は大体ロッドが強くてうまく抱かせられない。
もっと大きなイカを釣りたい。
もっとたくさんイカを釣りたい。
もっと積極的に掛けていきたい。
ということで、新たにエギングロッドを手にするべく、人気メーカーのロッドを比較してみました。
求めるものは感度
今回、新調するエギングロッドに求めるものは感度。
砂地に着底したエギの感触を知りたい。
海藻に乗ったエギの感触を知りたい。
アオリイカにチェイスされたエギの違和感を知りたい(これは大げさか)。
とにかく、積極的に掛けていきたい。
ということで、「感度の良いロッド」をテーマに比較してみます。
感度の良いエギングロッドの条件とは?
いろいろ調べてみた結果、ロッドの感度に関係する要素はあまり多くないようです。
①ブランクス(竿本体)の性能
なにはともあれ、ブランクス(竿本体)の性能ですね。
一般的には、カーボン含有率が高い竿が高感度と言われています。
ただ、こればっかりは魚を掛けてみないとわからない、というのが持論です。
自分も現物を釣具屋で振らせてもらったり、釣行前に竿先を天井に押し当ててみたりしましたが・・・
魚を掛ける前と、掛けた後では全然印象が違います。
掛ける前は棒のように感じたアジングロッドも、掛けた後は思いのほか曲がり大物に対応できたり。
掛ける前はふにゃふにゃに感じたライトゲームロッドも、フロートリグで沖のメバルの居食いアタリの違和感を敏感に感じたり。
ロッドのブランクス(竿本体)の性能については、魚を掛けるまではメーカーのうたい文句や素振りした印象など非常に主観的な要素でしか判断できない気がしています。
(欲しいロッドのブランクスの性能を一番確実に知るには、そのロッドを持ってる友人から借りて魚を釣ってみることだと思います)
②ガイドリングの素材。SiC?トルザイト?AGS?
より客観的に判断できるのが、ガイドリングの素材。
SiCやトルザイト、AGSなどがありますが、まず押さえておきたいのは「ほぼすべてのロッドのガイドは富士工業が作っている」ということ。
ロッドメーカーはたくさんありますが、ロッドメーカーにガイド部品を供給するガイドメーカーはほぼ1社。
富士工業です。
富士工業のホームページを見ると、様々な材質でガイドリングが作られていたことがわかります。
金属、メノウ&ガラス、タングステンカーバイド、ハードクローム、ハードリング、SICリング、そしてトルザイト・・・。
SiCリングの正式名称はシリコンカーバイドリング(素材はセラミック)。
ここ30年間最高品質のガイドリングと謳われてきたものです。
ここ数年、頭角を表してきたのがトルザイトリング(素材はセラミック)。
SiCリングの上位互換として、薄さと軽さが自慢のリング素材です。
ハイエンドロッドに軒並み採用されているのがトルザイトリングですね。
同じく、SiCリングの上位互換として、ダイワが独自にAGS(エアガイドシステム。素材はカーボン)というガイドシステムを開発しています。
DAIWAはとうとう、ガイドまでも自ら作ってしまった。通常ガイドは、ガイド専門メーカーから各ロッドメーカーに納品される。専門メーカーはガイドを追究して開発をおこなってきただけに、種類も豊富、技術力も高い。しかしDAIWAはあえて、この分野に踏み込んだ。ガイドが軽くなればなるほど、ロッドのブレが少なくなる。ラインのバタつきが減り、ティップの安定性も増す。「カーボンテクノロジー」で多くの実績をあげていたDAIWAは、ガイドの素材にやはりカーボンを選んだ。実はこの発想、すでに20年前から温められていたという。今回は、2010年に満を持して発表された『AGS』を紹介したい。
(出典 / DAIWA:AGS)
DAIWAの技術力はなかなかのもので、他のロッドメーカーへのAGSパーツ供給が始まったとかなんとか。
話がちょっと逸れてしまいましたが、エギングロッドで感度を求めるのであれば、ガイドの素材は軽量であることが条件。
最低、SiCリング。
理想は、トルザイトorAGS。
という感じでしょうね。
ちなみにKガイドはガイドフレームの形状のこと。
Kガイドという単語もよく目にしますが、これはガイドフレームの形状のこと。
Kガイドは糸絡みしにくいのが特徴です。
エリアトラウト用の虫眼鏡みたいなATガイド、PEラインが絡みやすかったYガイドなど、他にも様々な形状があります。
ちなみに、Kガイドに採用されているガイドリングはすべてSiCリングがデフォルトになっています。
ガイドフレームの素材はチタンやステンレスが主流です。
チタンはステンレスより軽量のため、感度アップならチタン一択・・・と考えがちですが、あえてロッド根元付近は比重の重いステンレスを採用してバランスをとることもあるので、この辺りは深く考えなくて良さそう(ロッドビルダーが試験を重ねて決定していることだから任せていいだろう)です。
単純に、振動伝達率だけみるとステンレスの方が良かったりするそうですしね。
③ロッドの自重(軽さ)
軽ければ軽いほど感度がいい・・・というのは極論で、正直ロッドバランスによるものとは思います。
ただし、軽いほうが疲れないよな・・・。
理想のエギングロッドはこんな感じ
感度に重きを置くとすると、理想のエギングロッドはこんな感じ。
ブランクス性能については客観的な判断が不可能なため無視します。
①ガイド素材:素材は最低SiCリング、あわよくばトルザイトリングorAGSが採用されている。
感度に直接関係ないけど、ガイド形状は糸絡みの少ないKガイド。
Kガイドであればリング素材はSiC以上になるしね。
②自重:できるだけ軽いほうがいい。
③カーボン含有率:あわよくば、高いほうがいい。
自分が使うとすると、次の条件がプラスされます。
④適合エギサイズ:3.5号以上。
3.5号未満は基本投げないし、シーズン終盤は4号を使うこともあるので。
⑤レングス(長さ):8.6ft前後。
小磯や港湾、サーフまで幅広く対応できるバーサタイル(汎用性の高い)なレングスが適当。
⑥予算:2万〜3万で収まって欲しい(切実)
1万円クラスのロッドであれば、シーバスロッドでも代用できそうなので。
徹底的に比較してみた
エギングロッドメーカーのサイトを洗いざらいチェックし、項目(①ガイド素材②自重③カーボン含有率④適合エギサイズ⑤レングス⑥予算)ごとに一覧にしてみました。
エメラルダス86M(ダイワ) | セフィアSS R S806M(シマノ) | エメラルダスMX86M(ダイワ) | カラマレッティGCRS-862M(オリムピック) | セフィアCI4+S806M(シマノ) | エメラルダスAIRAGS86M(ダイワ) | トルザーTZS-882EH(メジャークラフト) | バリアスV86M(ヤマガブランクス) | SWG-SPECIMEN86″3T”TipTopTwo(ブリーデン) | |
ガイド素材 | SiC | SiC | SiC | トルザイト(ティップ部)、SiC(ベリー・バット部) | Sic | AGS | トルザイト | SiC | トルザイト |
自重 | 120g | 111g | 95g | 92g | 94g | 90g | 非公表(推定116g) | 96g | 122g |
カーボン含有率 | 88% | 94.3% | 98% | 非公表 | 99.7% | 99% | 非公表 | 99.6% | 非公表 |
適合エギサイズ | 2.5-4号 | 2.5-4号 | 2.5-4g | 2.5-4号 | 2.5-4号 | 2.5-4号 | 3-4号 | 2.5-4号 | 過跳3.5F&D(18g-20g) |
レングス | 8.6ft | 8.6ft | 8.6ft | 約8.6ft | 8.6ft | 8.6ft | 8.8ft | 8.6ft | 8.6ft |
予算目安 | 12,000円 | 18,000円 | 21,000円 | 2,3000円 | 26,000円 | 30,000円 | 32,000円 | 34,000円 | 38,000円 |
ダイワのエメラルダス(エントリーモデル)はカーボン含有率が低く、比較的重め。
シマノのセフィアSSはステンレスガイドを採用しているためか、比較的重め。
エメラルダスMXでようやく90g台に突入。カーボン含有率もいい感じ。
カラマレッティは(ティップ部だけにせよ)トルザイトリング採用、超軽量で超お買い得!に見えるけど、ネット上のインプレを見てると「よく折れる」と評判なのがちょっと気になる。
上位クラスのセフィアCI4+はエメラルダスMXと比べるとちょっと高く感じる。
エメラルダスAIR AGSは本命か?と思ったものの、AGSはカーボン素材のため「急に割れる」「修理が高価」という口コミがちょっと気になる。
結びコブができたままキャストしたら、ガイドが割れてしまった例もあるようで。
経年劣化もあるかもだけど、道具はガンガン使いたい派の自分としてはちょっと躊躇してしまう。
メジャークラフトのトルザーあたりからトルザイト搭載モデルとなるものの、ロッド自重非公表である同社の中級機はちょっと・・・(エントリーモデルは好き)。
ヤマガブランクスのバリアスやブリーデンのTipTopTwoはいい竿なのかもしれないけど、スペックだけで比較してみるとちょっと見劣りする。
エバーグリーンや宇崎日清などの超高級ロッドには手が出ない。
初めてのエギングロッド選び。徹底的に悩み抜いた結果
悩みに悩んだ末、ダイワのエメラルダスMXに決めました。
最後の最後までカラマレッティやAIR AGSと迷いましたが、MXを使って「もっと先の感度を目指したい」と思ったら検討することにします。
これまでエギングで使っていたシーバスロッドとの使用感の違い、楽しみです。
以上、「人気メーカー徹底比較!中級者におすすめのエギングロッドは」でした!
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